幼少期から芽生えた
サステナブルの意識が
「人と地球を健康にする」
ユーグレナのパーパスに共鳴した
岩手県の大自然の中で生まれた工藤は、小学校の同級生が5人しかいない、山村集落のような場所で育った。人よりも先に動物に出会うような自然豊かな環境に囲まれていたこともあり、幼少期からすでに“サステナブル”を意識するようになったという。
「実家の近くには小川が流れており、夜になると蛍がたくさん集まっていました。幼い私にとって、蛍を見にいくのはとても特別な時間でした。しかし、いつからかその小川に蛍がたくさん集まることが評判になり、遠くから多くの人が押しかけるようになり、翌年には蛍の姿が消えてしまい、とてもショックを受けたことを覚えています。」
それまで当たり前のように共生していた自然が突如消え、「環境は保護しないと共生できない」と実感した出来事だった。
「“環境”というのは、自然環境はもちろんですが、それだけでなく、例えばその自然環境を持続させるために必要なシステムやリソースなど広義な意味での環境です。その経験をきっかけに、今でいう“サステナブル”を意識するようになりました。」
大学生となり、就職活動の時期を迎えた工藤。しかし、”生きること”と“働くこと”がどのように組み合わさっていくのか、ということに対するイメージを十分に持っていないと感じ、進むべき道を決めきれずにいた。
「大学では、高校時代のオーストラリアへの留学経験から、もっと広い世界を見てみたいと思い、東南アジア地域の語学を専攻していました。なので、最初は国際的なキャリアにも関心があったのですが、“何のために働くのか”という問いに対して自分なりに納得する答えを探したいと思い、外資系企業の日本支社やアントレプレナーシップ人材を支援している認定NPO法人、シンガポールのスタートアップ企業など複数社で長期インターンを行い、生きることと働くことについて自分なりの考えを深めていきました。」
この経験が工藤の”生きること“と“働くこと”に対する解像度を上げた。
「インターンでさまざまな業務を体験し、自分は配属された場所でそれぞれの楽しさを見つけることができるタイプだと自覚していたので、業種や職種よりも価値観を共有できる企業で働きたいと思っていました。」
そんな中で出会ったのが、当時「人と地球を健康にする」という経営理念を掲げていたユーグレナだった。ここであれば、工藤の人生の大テーマである、“多くの人の原体験の場所(ふるさと)の持続可能性を守る”という価値観を共有しながら働けるのではないかと直感した。
「あくまで自分の価値観に合いそうなところを探していました。なので、ユーグレナがだめだったら他の会社を受けてみようという感覚でしたが、ありがたいことに内定をいただき、また私もこの場所で挑戦してみたいと感じたため、ユーグレナ1社だけを受けて入社を決めました。」