ニュースリリース
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ユーグレナの大腸がん抑制効果について学会誌「Food & Function」に掲載されました
~ミドリムシ特有成分・パラミロンの前がん病変発生抑制効果が実証、医薬品利用の検証を予定~
兵庫県立大学
株式会社ユーグレナ
兵庫県立大学環境人間学部先端食科学研究センター(所在地:兵庫県姫路市、センター長:渡邊敏明)と株式会社ユーグレナ(本社:東京都文京区、社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の特有成分であるパラミロンに大腸がん抑制効果を有することが研究によって判明し、その結果に関して2013年10月8日(火)発刊の「Food & Function」にて掲載されましたことをお知らせいたします(特許出願:2011年9月30日)。
近年の日本人の三大死因は、がん、心臓疾患、脳血管疾患であり、近い将来大腸がんはがんの中で罹患率一位になると考えられています。その背景には、近年のライフスタイルや食生活の変化が挙げられ、特に食の欧米化に伴い、高脂肪食の摂取が多い人は発症のリスクが高くなることが報告されています。今回掲載された研究では、化学発がん性物質であるDMH(1,2-Dimethylhydrazine)投与による大腸がん誘発マウスを用いて、ユーグレナ、パラミロン、及びパラミロンの非結晶体であるアモルファスパラミロンの摂取による大腸がんの抑制効果について検討を行いました。
その結果、DMHの投与により大腸がんの発生過程で見られる前がん病変(ACF:Aberrant Crypt Foci)の発症が、ユーグレナ摂取により32%、パラミロン摂取により59%、アモルファスパラミロン摂取により73%抑制されていることが明らかになりました。すなわち、ユーグレナにACF発生抑制効果が認められ、特にパラミロン及びアモルファスパラミロンがACF発生抑制に関与していることが示唆されました。
実証結果を受けて今後は、メカニズムの解明と、ユーグレナまたはパラミロンを含む大腸がん抑制に関わる医薬品としての利用等の可能性の検証していく予定です。
大腸粘膜のACF数
<兵庫県立大学について>
学長 : 清原 正義
本部所在地 : 兵庫県神戸市西区学園西町8丁目2番1
創立 : 2004年4月
<株式会社ユーグレナについて>
代表取締役社長 : 出雲 充
資本金 : 9億1,938万円
本店 : 東京都文京区本郷7丁目3番1号 東京大学アントレプレナープラザ7階
事業内容 : 微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)を活用した機能性食品、化粧品等の開発・販売と、二酸化炭素固定化やバイオ燃料の生産に向けた研究を行っています。2012年12月東証マザーズ上場。
<用語説明>
ユーグレナとは:藻の一種(和名:ミドリムシ)で、ビタミン類、必須アミノ酸、DHAなど59 種類の豊富な栄養素を持つ食材としてのほか、二酸化炭素を吸収しながら光合成で育つことやバイオ燃料の原料となることから、食料問題や環境問題の解決の一助を担う素材として注目されています。
パラミロンとは:ユーグレナ特有の成分で、グルコース分子がβ-1,3-結合により直鎖状に重合した多糖体。ユーグレナが自身の獲得したエネルギーを、細胞内に貯蔵多糖として蓄積するものです。
以上
―報道関係者お問い合わせ先―
株式会社ユーグレナ 広報IR課