ニュースリリース
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火力発電所の排出ガスを用いた微細藻ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の
培養に関する実証実験及び共同研究の開始について
株式会社ユーグレナ
地球温暖化の原因の一つと言われているCO2を固定する方法として、植物や藻類などが行う光合成によりCO2を有機物に変え、そのバイオマスを燃料などに利用することに注目が集まっています。中でも単細胞性の微細藻類は高等植物に比べて高いCO2吸収能力を有しているため、化石燃料に依存しない循環型社会を構築することが可能であると考えられ、実用化が待ち望まれています。
今般、株式会社ユーグレナ(社長:出雲 充、以下「ユーグレナ社」)と住友共同電力株式会社(社長:村上 信二、以下「住友共同電力」)は、住友共同電力壬生川火力発電所の排出ガスを用いて微細藻「ユーグレナ(和名:ミドリムシ)」を培養する実証実験及び共同研究を開始しますのでお知らせいたします。
ユーグレナ社が研究開発する微細藻ユーグレナは優れた光合成能力を持ち、15~20%の高濃度の二酸化炭素中でも光合成を行い生育することができます。一般的な火力発電所の排出ガス中には、15%前後の二酸化炭素が含まれているため、火力発電所の排出ガスを用いてユーグレナを培養すれば、二酸化炭素の削減につながると考えられています。
ユーグレナ社は2009年1月に火力発電所の排ガスでのユーグレナ培養に日本で始めて成功しており、その実験の結果、(1)火力発電所の排出ガスを通気してもユーグレナは生育可能であること、(2)空気を通気して培養した場合よりも火力発電所の排出ガスを通気して培養した場合の方がユーグレナの増殖が速いこと、(3)高濃度の二酸化炭素を通気することによって培養液中のpHが低下すること等により、ユーグレナ以外の他の生物の増殖が抑えられることを確認しております。
本実証実験においては、住友共同電力の壬生川火力発電所に小規模培養槽を設置し、排出ガスを通気したユーグレナのCO2固定化能力の評価を行い、培養したユーグレナの分析と商業利用可能性の検討を行います。
今後、2社は共同でユーグレナによる二酸化炭素排出削減技術の開発を進めるとともに、今後の事業化の実現可能性についての検討を行ってまいります。
以上
―報道関係者お問い合わせ先―
株式会社ユーグレナ 広報IR課