ニュースリリース
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ユーグレナ社、JAXAらが始動する「Space Food X」に参画し、
微細藻類の大量培養技術を生かした宇宙での新たな食料資源の開発に取り組みます
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、JAXA共創型研究開発プログラム「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」※1の一環である「Space Food X」に参画し、宇宙と地球上における新たな微細藻類培養技術と食料資源の開発を推進することをお知らせします。※1:JAXAと民間事業者等がパートナーシップを結び、共同で宇宙関連事業の創出を目指す新しい研究開発プログラム。
「Space Food X」は、ユーグレナグループであるリアルテックファンドと国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)、株式会社シグマクシスが企画運営し、企業、大学、研究機関、有識者などが30以上参画して、宇宙および地球上における食料の生産・供給に関する課題解決とマーケットの早期創出を目指すプログラムです。当社からは、「Space Food X」に食料生産のテーマで執行役員研究開発担当の鈴木健吾を中心とした研究員が参画し、宇宙食料マーケットの創出に向けたシナリオ策定等に貢献します。当該シナリオに基づき、宇宙と地球上における新たな微細藻類培養技術と食料資源の開発に取り組む予定です。
詳細は以下の通りです。
「Space Food X」への参画について
■「Space Food X」について
日本発の優れた技術や食文化を最大限に活用し、宇宙と地球の共通課題である「食」の課題解決を目指す共創プログラムです。リアルテックファンド、JAXA、シグマクシスが企画運営を行い、多種多様な30以上(2019年3月27日時点)の企業、大学、研究機関等のキーマン、プロフェッショナルが集い、分野横断的、かつ有機的な連携による研究開発や事業創出を促進します。これにより、巨大成長市場の宇宙食料関連マーケットを早期に創出し、サステナブルでWell-beingな人類未来社会の実現に貢献します。
■株式会社ユーグレナの参画背景と役割について
〇背景
近年、有人宇宙開発・旅行に関する研究や事業展開が拡大しており、リソースが限られる宇宙において高効率に食料を自給する要求が高まりつつあります。微細藻類はタンパク質や各種栄養素の生産に極めて優れた生産効率を誇り、宇宙における理想的な食料資源となり得ると考えられています。そのような中、当社は2005年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功し、加えてクロレラ、スピルリナなどの培養技術も保有しています。また、宇宙での藻類培養を想定したカルチャーバッグ※2での培養技術の開発などにも取り組んでおり、このたび「Space Food X」に食料生産のテーマで参画することになりました。※2:微細藻類を培養する際に使用するバッグ。
写真1:培養モジュール(イメージ)
〇役割
「Space Food X」に食料生産のテーマで、執行役員研究開発担当の鈴木健吾を中心とした当社研究員が参画し、宇宙食料マーケットの創出に向けたシナリオ策定等に貢献します。当該シナリオに基づき、当社が持つ各種藻類の大量培養技術を生かして宇宙における微細藻類培養技術と食料資源の開発等に取り組みます。具体的には、複数の微細藻類を組み合わせることにより完全栄養食の実現を目指すアルゴリズム「Algae Nutrition FormulaTM※3」の研究を進め、このアルゴリズムとバイタルデータを用いて宇宙環境で持続的に不足栄養素を補う生産モジュールの実現を目指します。※3:複数の微細藻類を組み合わせることにより、必要栄養素を最大限摂取できる藻類割合を算定するアルゴリズム。
写真2:微細藻類ユーグレナを材料に使用したステーキ 写真3:藻類ドリンクサーバー(イメージ)
図:微細藻類ユーグレナ、クロレラ、スピルリナの栄養分析イメージと、藻類ミックスの栄養バランスイメージ
<微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)について>
微細藻類ユーグレナはワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など59種類の栄養素をバランスよく含んでいます。また、特有成分・パラミロンには免疫バランス調整機能などのさまざまな生理学的効果が確認されており※4、宇宙における人の活動に貢献できるものと考えられます。さらに微細藻類ユーグレナは、微細藻類の中でも特に放射線に対する耐性が強いことも確認されており※5、限られた資源と閉鎖環境における炭素の物質循環の課題解決にも効果が期待されるなど、宇宙で活用するのに適したバイオ素材です。※4:2018年3月16日リリース。※5:日本原子力研究所や放射線医学総合研究所の研究により、ユーグレナには放射線抵抗性があり、最も致死効果の高い放射線でも生育に影響がないことが分かっている。
以上
―報道関係者お問い合わせ先―
株式会社ユーグレナ コーポレートコミュニケーション課