コミュニケーションのあり方が
変わったコロナ禍
これからのオフィスを考えるPJがスタート
コロナ禍は人々の働き方を変え、そしてオフィスのあり方も変えた。ユーグレナ社はその変化に合わせ、3年の間にオフィスのレイアウトを大きく2回も変更している。
一度目はコロナ禍で出社制限となったタイミングで、2フロアで運用していたオフィスを1フロアに縮小。そして二度目はポストコロナ時代に合わせ、フロアのレイアウトを変更した。
「コロナ禍では出社を制限していましたが、その後の時代を迎えるにあたり、改めて『これからのオフィスのあり方』を考える必要がありました。また、ユーグレナ社はこの1年で仲間が40名も増えました。それに伴う執務スペースや会議スペースの調整や、ちょっとした打ち合わせができるスペースの確保も、大きな課題でした」
そう語るのは、オフィスづくりの采配を振ったビジネスサービス部の坂本瑛一だ。
営業部から管理部へ
グループ間での人材交流の第一号に
坂本はグループ会社の出身で、営業担当として2015年に入社した。
「元は印刷会社の営業マンだったのですが、その時にユーグレナ社のことを知りました。当時はまだユーグレナって何?という時代でしたが、とにかく勢いのある会社という印象でした。ビジョンや理念が面白くて、もっと直接的に関りたいと思い、転職しました」
グループ会社で営業を担当していた坂本だったが、その後2020年1月にユーグレナ社への吸収合併に伴い、グループ全体を支援する管理部への異動が打診された。
「グループ統合の流れで、私はユーグレナ社へと転籍になりました。それに伴って、営業から管理部門への職種変更もありました」
未経験の自分がなぜ?という思いもありつつ、グループの人材交流の第一号に選ばれたとこともあり、心機一転、新たな視点で仕事に向き合う決意をしたという。
“みんなの顔が見えるワンフロア”へ
オフィスづくりもサステナブルを目指す
坂本は、福岡のオフィスのレイアウト変更を担当。グループ統合に合わせ、ユーグレナ社のCI(コーポレート・アイデンティティ)と合わせるための変更だった。
そして、転籍後の初めての仕事もまた、オフィスづくりだった。
「ひとつのフロアを解約して、ワンフロアに縮小するためのオフィスのレイアウト変更を終えたのが2021年1月。この時のリニューアルでは、オンライン会議や作業に集中できるよう個人用のボックススペースの設置や、ウェビナーや投資家向け説明会を行えるように社長室をなくして本格的な配信ルームをつくりました。ですが、翌年の4月にはもう新たなレイアウト変更の検討に入りました。オフィスの契約は半年前に申告する必要があるため、早めに方針を決める必要があるからです。」
レイアウト変更というと、席や什器の配置を少し調整するようなイメージを持ちがちだが、執務スペースと会議スペースとのバランスや、導線や細かい備品の配置など、大きなものから本当に細かいものまで、決めなければならないことは膨大だ。また、工事を伴う場合もあり、通常の業務を妨げない工事のスケジュールや工程なども綿密に組まなければならない。
さらに代表の出雲充からは、「みんなの顔が見えるオフィスにしたい」という要望もあった。
「仲間が急激に増えると、まずは席をどう増やすのかという問題があります。オフィスを縮小する以前のようにもうひとつのフロアを再び借りる検討もしたのですが、出雲さんの『みんなの顔が見えるオフィスにしたい』という思いもあり、フロアを増やさずにやりくりすることにしたのです。“顔が見える”ということを重視するのは、コミュニケーションを重視する出雲さんだからこそなので、人の動きの中にも自然とコミュニケーションが生まれるような設計を心掛けました」
大きな方針が決まってからは、仲間たちの要望を取り入れるべく、プロジェクトメンバーを募った。各部署から1名選出し、合計10名ほどのチームだ。
「特に多かった要望は、キャビネットの拡張や、ネットワーク環境の改善でした。オンライン会議が定着したこともあり、ネットワーク環境の強化は喫緊の課題でした。それから、仲間や来客の方に自社商品を見てもらうために棚に陳列したい、といった要望もありました。PJメンバーに各部署の要望を細かくヒアリングしてもらい、なるべくすべての要望を反映させるために、図面にパズルのように当てはめていく作業が2か月ほど続きました。2023年に入ってからは、すぐに工事を開始できました」
工事が始まっても、もちろん会社は通常営業。そのため、工事は主に休日や夜間に行われる。坂本は責任者として、現場に立ち会うことも多かったという。
「必ずしも工程通りに進むわけでないので、毎回何かしら変更事項が発生するんです。その場その場で臨機応変に対応し、判断する必要がありました。工事期間は休日の出社を禁止にしていたのですが、仲間のみなさんの協力のお陰でスムーズに工事が完了でき、ホッとしました」
オフィスづくりは会社づくりそのもの
ユーグレナ社らしい働き方をサポートしたい
2023年3月、ようやく工事も完了し、新たなオフィスで新年度を迎えることができた。
「今後、出社頻度が増えることで、リアルなコミュニケーションがより重要になってくると思い、導線にはかなり配慮しました。例えば、これまで個人用のロッカーはオフィス内に点在していたのですが、それを一か所にまとめることで、朝夕に必ず誰かと顔を合わせる場になりました。それから、二人用の打ち合わせスペースを増やしたので、改まった会議ではなく、“ちょっとそこで話そうよ”というコミュニケーションが生まれるといいなと思っています」
こういった坂本の配慮は、もしかしたら仲間には気づかれないかもしれない。しかし、それこそが成功の証だという。
「気づかないうちに、なんとなくコミュニケーションが円滑にできている、というのが私たちのねらいです。意識されないというのは、それだけ自然な配置であるということですから」
さりげないコミュニケーションの促進に加え、使用している什器の素材や会議室にコーポレートデザインが取り入れられている点にも、ユーグレナ社らしさが表れている。
「レイアウト変更でもサステナビリティを重視して、既存の設備のパーツをできる限り再利用しました。また、新たに増やしたオフィスチェアは、サステナブルな素材で作られているものです。また、すべての会議室にコーポレートデザインやユーグレナ・フィロソフィーである『Sustainability First』の文字をあしらいました。当社の新コーポレートカラーとフィロソフィーの浸透を目指し、仲間だけでなくお客様にも感じてほしかったからです。オフィスというのは、そこで働く人々にとって一番身近な存在なので、そこでもユーグレナ社らしさを体現していくことが、私たちコーポレートスタッフの役目だと思っています」
オフィスづくりは、会社づくりそのものかもしれない。これからもユーグレナ社にふさわしい働き方をサポートしていきたいと坂本は語った。
2023年4月掲出
euglena Data
~ユーグレナ社オフィス~
登場人物
- ビジネスサービス部
IT・オフィスチーム坂本 瑛一 -
2015年7月にグループ会社に中途仲間として入社。2019年よりユーグレナ社へ。経営戦略部、営業部プロフェッショナル流通課を経て現職に。
「ユーグレナ社が目指すサステナブルな未来へ向けて、それを支えるグループや拠点も含め、仲間の原動力の一助となれるよう邁進していきます。」
euglena Projects
vol.00
バングラデシュの子どもたちを
救う素材を探せ。
vol.01
誰もなし得ていない、ユーグレナの
屋外大量培養技術を確立せよ。
vol.02
ユーグレナを
300億円市場に育て上げよ。
vol.03
バングラデシュの
全ての小学校に給食を。
vol.04
煙突から排出されるCO2で
ユーグレナを培養せよ。
vol.05
ユーグレナの化粧品事業を
立ち上げよ。
vol.06
日本初のバイオジェット燃料
製造プラントを建設せよ。
vol.07
「ミドリムシ」の名前を
武器にせよ。
vol.08
中国にユーグレナを
普及せよ。
vol.09
スーパーユーグレナを
獲得せよ。
vol.10
バングラデシュの
貧困問題を
緑豆事業で解決せよ。
vol.11
ユーグレナでタケダと
新商品を開発せよ。
vol.12
下水処理場の下水を活用し、
ユーグレナを培養せよ。
vol.13
ユーグレナの仲間の
「行動指針」を作成せよ。
vol.14
日本独自の技術で、
ユーグレナを培養せよ。
vol.15
仲間がより働きやすい
オフィスを追求せよ。
vol.16
ゆーぐりん保育園を
オフィスに併設せよ。
vol.17
ユーグレナで石垣島の
地域活性化に貢献せよ。
vol.18
ユーグレナの認知度を上げる
新商品を共同開発せよ
vol.19
ユーグレナのカフェを
石垣島で開店せよ。
vol.20
ユーグレナを飼料にして
比内地鶏を育成せよ。
vol.21
ユーグレナ入りディーゼル燃料を
いすゞ自動車と共同で実用化せよ。
vol.22
ユーグレナを使った
バイオ燃料を生産せよ。
vol.23
研究系ベンチャーを
ヒト、モノ、カネで支える
新しいファンドを確立せよ。
©2018 MELTIN MMI
vol.24
ユーグレナとクロレラで世界初の
ASC-MSC藻類認証を取得せよ。
vol.25
グループ企業との
シナジーを構築せよ。
vol.26
新しい仲間と、
遺伝子レベルで人を健康にせよ。
vol.27
自由が丘と
ユーグレナを普及せよ。
vol.28
ユーグレナサプリメントの
加工工場を立ち上げよ。
vol.29
理科のチカラで石垣島の
地域活性に貢献せよ。
vol.30
新しいユーグレナの
基幹化粧品を開発せよ。
vol.31
ロヒンギャ難民の
食料問題解決に貢献せよ。
vol.32
ユーグレナ由来の美容成分を
研究解明せよ。
vol.33
学生のチャレンジを応援!
通年採用を開始せよ。
vol.34
ユーグレナとクロレラで
ハラール認証を取得せよ。
vol.35
健康寿命を伸ばすユーグレナの
可能性を発見せよ。
vol.36
竹富島のクルマエビ養殖事業を
発展させよ。
vol.37
「G20軽井沢」にてユーグレナバイオディーゼル燃料で自動車を走らせよ。
vol.38
石垣島ユーグレナの魅力を伝えるキャラクターを企画せよ。
vol.39
CFO(最高未来責任者)を募集・選考せよ。
vol.40
国産カラハリスイカを
栽培せよ。
vol.41
日本初となる「バーチャルオンリー
株主総会」を開催せよ。
vol.42
次世代バイオディーゼル燃料を
普及させよ。
vol.43
コーポレート・
アイデンティティを刷新せよ。
vol.44
石垣島生まれの
ユーグレナを浸透させよ。
vol.45
ユーグレナ由来の
肥料研究を加速させよ。
vol.46
日本の空をバイオ燃料で
クリーンにせよ。
vol.47
オフィス環境を改善し、
仲間の生産性を向上させよ。
vol.48
化粧品における
サステナビリティを追求せよ
vol.49
次の新素材「ミドリ麹」の
価値を世に拡げよ。
vol.50
ユーグレナの
ESG経営を加速させよ
vol.51
未来世代アドバイザリーボードを
設置せよ。