靴づくりの家業を助けるムニアちゃん
【2023年2月の活動報告】
今月のGENKIレポートでは、靴職人の家業を手伝うGENKIプログラム提携校の子どもをご紹介します。
1.靴づくりの家業を助けるムニアちゃん
ムニアちゃんは、首都ダッカのミルプール地区のスラム街に位置するGENKIプログラム提携校、バウニアバッド・アドルショ・ウチャヤ・ビダロイ 学校の6年生です。学校の近くで、両親と、同じ学校に通う2人の姉と暮らしています。
3人の子ども達の学費は合計で月に約3,000円かかります。父親はリキシャ(三輪タクシー)の運転手として働いていますが、月収は約14,000円で、家族を十分に養うことができません。そのため、ムニアちゃんの母親ホヌファさんは、小さな靴の工房を営む兄モクタールさんから靴づくりを学び、家計を助けることにしました。一日に約24足の靴のパーツ作りをし、月に約3,000円を稼いでいます。
ホヌファさんは靴づくりに加えて家事もこなさなければならないため、納期が間に合わないこともあります。ムニアちゃんは、放課後にそんな母親を手伝うことにしたのです。靴のデザイナーになるのが夢のムニアちゃんには、とても楽しい作業です。
ムニアちゃんは、モクタールさんの息子でいとこのライハン君から靴づくりを学んでいます。ライハン君はムニアちゃんと同じ学校に通っている9年生で、彼もモクタールさんの工房で靴づくりを手伝っています。ライハン君はムニアちゃんに、靴の色々なデザインやパーツの美しい埋め込み方を丁寧に教えてあげています。
モクタールさんは、取引先の小売店から靴の注文を受けた後、まずダッカ市内のマーケットで革・紐・飾りなどの材料を調達します。材料が揃ったら、木型に合わせて革のパーツを裁断していきます。裁断したパーツを、ムニアちゃん親子に渡し、ビーズなどのパーツを取り付けます。仕上がったら、靴の上部を縫製し、靴底に固定します。全て手作業で根気のいる作業です。
勉強と家業の手伝いを両立させるのは決して簡単ではありません。ムニアちゃんの学校は午前8時から午後1時までです。ムニアちゃんは、帰宅後、日が明るいうちに靴づくりの手伝いをします。ムニアちゃんの家は薄暗く、ビーズなどのパーツを取り付ける細かな作業が出来ないためです。靴づくりの後、勉強ができるのは夜になります。それでもムニアちゃんは前向きです。「靴づくりの手伝いをすると、デザイナーの夢に近づいていると思えます。お母さんも先生も私のことを応援してくれています。だから勉強も手伝いも頑張れます」と話してくれました。
GENKIプログラムは今後も子ども達を支援してまいります。
2.新たな協賛パートナー企業の参加
GENKIプログラムは、ユーグレナグループやパートナー企業の商品売上の一部を協賛金に充てています。2022年11月末時点で11社のパートナー企業に参加いただき、対象商品の販売につき1個あたり10円の協賛金を拠出いただいております。そしてこの度、2022年12月より新たに株式会社ユーキにパートナー企業として参加いただくこととなりました。
株式会社ユーキでは、「人と地球を笑顔に」をコンセプトに、健康食品・美容品の開発・販売に取り組んでいます。サステナブル素材を活用し、自然と調和する製品を提供しています。お客様の健康・美容課題解決はもちろん、社会・環境問題への貢献も実現し、持続可能な未来を目指しています。
今後もパートナー企業の皆さまそれぞれの想いを形にできるよう、バングラデシュの子どもたちの栄養改善を目指し、GENKIプログラムの拡充に努めてまいります。
2.2023年2月の活動報告
2月はGENKIプログラム対象校のうち、93校の約9,800人に対し、18万食のユーグレナクッキーを配布しました。
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い致します。