GENKIプログラム、ラマダン(断食月)のクッキー配布~新学校のプログラム開始
【2016年6月の活動報告 】
1.はじめに
いつもGENKIプログラムをご支援いただきありがとうございます。
まずはじめに7月1日にダッカで起きたテロの犠牲でお亡くなりになられた被害者の方々に衷心より哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。
バングラデシュは大変に親日的な国であります。このような事がダッカの中心部で発生したことに驚愕しています。このようなテロは許されざることであり憤りを感じざるを得ません。
2.ラマダン(断食月)
バングラデシュでは6月7日から約1か月間のラマダン(断食月)が始まりました。この間は約3割の学校が休校となり、他の学校も出席率が大幅に下がります。この結果、6月のビスケット配布数は通常月の半分以下に減少しました。
また今年はラマダン後のイード休暇(ラマダン終了のお祝い期間)とその他祝日が重なり9連休となりました。このイードの始まりは月の満ち欠けにより決定されるのでギリギリまで日程は分かりません。
ムスリムにとっては大変重要なお祝いの日になります。この時は日本のお正月のように皆が互いに年賀状のような挨拶状を送り合います。最近はメールでの挨拶が多いですがこれも毎年、様々な凝ったデザインのものを交換します(写真-1)。
3.ユニークなTシャツ
ダッカ市内では、このように日本語がデザインされたTシャツを着ている子どもたちがたくさんいます(写真-2)。
彼らの多くは文字の意味は理解していませんが、東京で外国の方々が着ている日本語デザインのTシャツのように、どうやら格好いいファッションアイテムとして受け入れられているようです。これにはバングラデシュが繊維産業大国であることが要因としてあり、海外輸出向けの商品やデザインが市内でも流通しているからです。この子に聞いてみたところ、購入理由は文字の意味ではなく、デザインとキャラクターがユニークで面白かったからだそうです。
4.子どもたちの遊びについて
これはバングラデシュの子どもたちの伝統的な遊びです(写真-3)。昔はどこでも見られた遊びですが、最近は市内ではほとんど見ることが出来なくなりました。
2人の子どもが互いの足と手を合わせています。その上をもう一人の子がジャンプし、2人の手に触れることなく飛び越えることが出来れば勝ち、手に触れてしまったら負けという遊びで、「タッチ・ジャンピング」といいます。バングラデシュではこのように道具を使わず体だけで楽しめる遊びがたくさんあります。このレポートを通じて今後とも皆さまに紹介していきたいと思います。
5.子どもたちの成長
下の2つの写真は同じ子ですが、左がユーグレナクッキーを食べ始めた2年前のもので、右が現在です。一回り大きくなってふっくらと健康的に成長しました(写真-4、5)。写真では少しわかりにくいですが実際に会ってみると、元気に明るくなったことを実感します。このような健康的な子どもたちが増えていくようにプログラムを充実させていきたいと考えています。
- 写真-4:2年前
- 写真-5:現在
6.血液検査―中間報告会議
4月に実施した第1回目の血液検査の結果について
INSTITUTE OF CHILD HEALTH & SHISHU SASTHYA FOUNDATION HOSPITALのDr. Forhad Monjur (フォルハド博士)をはじめ、検査の準備をお願いしたグラミン・コミュニケーションの方々や本社スタッフも出席し、結果について詳しい報告を受けました。
次回以降の課題や今後の方針についての議論を行い、次回は10月に300名の児童を対象に第2回目の検査をすることが決まりました。
また後日には、日本の本社研究開発部門の役員や担当者とのテレビ通話で会議を行いました。定期的な身体測定の実施のみに留まらず、ユーグレナクッキーが栄養不足の児童にとってどのような効果があるのかを医学的に確かめていくことは大変意義のあることです。今期の重要課題として引き続き全力で取り組んで参ります(写真-6)。
7.まとめ
6月は先にご紹介したようにラマダンやイードのため、多くの学校が休校となりクッキーの配布数が減少しましたが7月からは通常に戻ります。また第2回目の血液検査に向けて万全の準備を進めていきますので引き続き皆さまのご支援をお願いいたします。
株式会社ユーグレナ
バングラデシュ事務所 プロジェクトマネージャー
モハメド・アケルザマン