GENKIプログラム対象校にて、身体測定実施
【2017年1月活動報告】
1.はじめに
いつもユーグレナGENKIプログラムをご支援いただきありがとうございます。2017年1月末時点で、合計123万食分のクッキーを子ども達にお届けすることができました。3月末の目標である150万食までしっかりとプログラムを運営していきたいと思います。2月、3月は例年出席率が高くなりますので、より多くの子ども達にクッキーが配布できることを喜ばしく思っています。
2.身体測定
ユーグレナ入りクッキーの効果を測定し、子ども達の健康状態の変化を測定するため昨年4月より身体測定を実施しています。身長、体重、握力、跳躍力、上腕周囲径を測るMUAC検査等により子ども達が成長している様子を把握しています(写真-1,2)。
併せて昨年11月に行った第二回の血液検査の結果が今月、出ました。3校で310名の対象者が、この検査を受けました。第一回目の結果と比較し、分析することにより栄養不足の改善状態が測定できることを期待しています。
- 写真-1:跳躍力測定
- 写真-2:上腕周囲径測定
3.出席率向上に向けた活動
バングラデシュでは宗教行事や家庭の事情の影響を受けて、子ども達の出席率が大きく変動します。クッキーを計画通り配布するため、学校開校日や休日(各校毎に異なります)を詳細に把握することが必要です。これらの学校の出席率は年平均で見ると生徒数に対し70~75%程度に留まります。例年1月は冬休みのため、出席率が大幅に下がります。スタッフは先生と両親に向けた説明会の中で、クッキーを食べ続けることの重要性を再度伝え、学校に通うことの重要性を訴えています(写真3)。このように子どもたちが日々登校する動機付けとして食育を重視しています。SSKS小学校 (SSKS free primary school)では、12月の出席率は40%以下でしたが、このような活動が少しは貢献できたせいか、1月の出席率は70%まで向上しました。
4.運動会
バングラデシュでは、多くの学校で1月、2月に運動会が開催されます。日本と同様、50m走などの競技も実施されますが、校庭が狭い多くの学校では、伝統スポーツ「Cock Fight」を行います。「Cock Fight」とは、右手で右足を掴み片足でジャンプしながら、相手の肩と自分の肩をぶつけ合い、相手を陣地外に追いやるか、押し倒すという「相撲」のような競技です(写真-4)。子どもたちは、このスポーツが大のお気に入りです。エヌエル 小学校(NL free primary school)の運動会でも、4年生、5年生の男子学生を中心に「Cock Fight」の競技が行われました。転倒する子どもたちが続出し、白熱した戦いになりました。一方で、4年生、5年生の女子学生向けには縄跳び競技が行われました。日頃から縄跳びで鍛えている子どもたちは、長い間連続して跳ぶことができるため、一位を決めるのに時間がかかりました。運動会が子ども達にとって楽しい学校行事であることは何処の国でも同じだということを実感しました。
5.ビッショ・エスティマ(Bishaw Ijetema)
ビッショ・エスティマはイスラム教の巡礼祭です。メッカでのハジに次いで世界で2番目の規模だといわれるこの巡礼、ダッカ郊外のトンギという場所で行われます。今年は1月13-15日、20-22日に行われ、約1千万人のムスリムがバングラデシュ各地はもちろん世界中から集結しました。巡礼祭に向かう人々でバスは大変混雑するため、ダッカ市内より約3時間歩いていく人たちもいます(写真-5,6)。イスラミア アリム マドラシャ校(Islamia Alim Madrasha)の子どもたちも放課後、白い帽子「トュピ」と白い洋服の「パンジャビ」を身に着け(写真-7)、両親や先生と一緒にトンギに行き、祈りを捧げました。
- 写真-5:巡礼祭に向かう人々
- 写真-6:巡礼祭に向かい、列をなす人々
- 写真-7:巡礼祭に向かう前の子どもたち
6.まとめ
3年前から始まった本プログラムは1日、2,000食を配布することから始まりましたが、今年度は毎日7,000食を配布できるところまで来ました。4月からは4期目がスタートし、更に配布数は増加する予定です。引き続き皆様のご支援をお願いいたします。
株式会社ユーグレナ
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