GENKIプログラム5周年を迎えての振り返り
【2019年4月の活動報告】
今期(2018年10月~2019年9月)のユーグレナクッキー配布目標230万食に対し、4月までに約124万食(進捗率:53%)を配布しました。
1.5周年を迎えての振り返り
2014年4月に開始したGENKIプログラムは、おかげさまで2019年4月に5周年を迎えることができました。2019年4月末時点でユーグレナクッキーの配布数は累計764万食を突破しました。プログラム開始当時は、1日約3,000人の子どもたちにユーグレナクッキーを届けていましたが、2019年4月末時点で、58校、約 1 万人の子どもたちに、週5日ユーグレナクッキーを配布しています。ユーグレナクッキー配布以外に、GENKIプログラムの効果を測定するため、2016年4月より血液検査を実施しています。また、子どもたちの栄養改善のため食事・衛生教育も推進しています。
今回、5周年を迎えるにあたりユーグレナクッキーを食べる子どもたちの現状を紹介します。5年生で12歳のウルミちゃんとヤシン君(写真-1)は2014年の開始当時より、朝食としてユーグレナクッキーを継続して食べています。2人ともユーグレナクッキーを食べて健やかに成長しています。一方で、日本と異なり家庭の事情で退学せざるを得ない子どもたちもたくさんいます。2016年6月号のレポートで紹介した女の子(写真-2)は、2018年13歳の時、結婚を理由に退学しました。2014年開始時、元気な笑顔を見せてくれていたショジブ君とシャミン君(写真-3)も、2016年5年生の時、家庭の事情で退学しました、現在は建築現場で日雇い労働者として働いています。このように全ての子どもたちがユーグレナクッキーを食べ続けることができるわけではありません。しかしながら、少しでも多くの子どもたちがユーグレナクッキーを食べ続けられるよう、これからも私たちにできることを追求していきます。さらに当社売上を伸ばし、ユーグレナクッキー配布対象の子どもたちの数を飛躍的に増加することを見据え、今後も活動して参ります。
写真-1 :2014年よりユーグレナクッキーを継続して食べている12歳のヤシン君とウルミちゃん
写真-2:2014年当時(左)、2016年当時(右)の女の子
写真-3:2014年当時のショジブ君(左)とシャミン君(右)
2.野菜を販売して家計を助けるニパちゃんの紹介
皆さんはバングラデシュでは食べ物がどのように販売されていると思いますか?バングラデシュでは、道路脇に鮮魚や野菜、果物などを並べ販売する露天商や(写真-4)、家族で経営している小売店が一般的です。
今月は市場で傷んだ野菜を集め、スラム街の路上で販売するニパちゃん(11歳)を紹介します。これらの野菜は、主にトラックが市場で食材をおろした際、傷がついてしまったものや痛んでしまい廃棄となってしまうものです。ニパちゃんは、お父さん、お母さん、2人の妹、弟の6人家族で暮らしています。お父さんは日雇い労働と小型トラックの運転手の仕事を掛け持ちし、月の収入は約16,000円です。お母さんは家政婦として働いていましたが、1年ほど前から体調を崩し、働けなくなってしまいました。そのため、ニパちゃんが働きにでることになりました。ニパちゃんは早朝4時に起床し、4時半に自宅から歩いて徒歩15分のところにある市場に行きます。市場では、毎朝地方からトラックで野菜や果物などが運ばれ、仕入業者に販売されます。ニパちゃんは、トラックが食材をおろす場所で、廃棄となってしまう野菜を見つけ集めます。それらを朝学校へ行く前、6時半から7時半に自宅から徒歩5分離れた路上で販売します。時には、帰宅後16時から18時まで路上で販売することもあります。それにより1日約200円稼ぎます。1ヵ月に20日働いているため、月に約4,000円の収入を得ています。普段野菜はほぼ完売し、売れ残ったものは家族で食べます。
学校の先生はニパちゃんが1人で市場に行くことや、夜路上で食べ物を販売するのは、非常に危険だと考えています。以前は、夜も市場へ行き売れ残った野菜も集めていました。しかし先生が両親を説得し、現在は早朝のみ市場に行っています。両親も市場の管理人や、同じく食べ物を集めている人たちに事情を説明し、早朝彼らと一緒に市場に行くなど、ニパちゃんが安全に働けるよう協力を得ています。
写真-4 :道路脇で販売されている野菜
写真-5 :家の近くで野菜を販売するニパちゃん
引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
株式会社ユーグレナ
海外事業開発部 / バングラデシュ事務所