コロナ禍におけるGENKIプログラム対象校でのユーグレナクッキー配布活動の再開
【2020年10月の活動報告】
1.コロナ禍におけるGENKIプログラム対象校でのユーグレナクッキー配布活動の再開
新型コロナウイルス感染症拡大により、バングラデシュでは今春3月に全ての教育機関が閉鎖され、その後も幾度となく休校延長が政府より発令されていました。そして、1日あたりの新規感染者数が減少傾向となり2,000人を下回った9月上旬に、政府機関の初等・大衆教育省は小学校再開に向けたガイドラインを発表しました。同ガイドラインは感染対策に焦点をあてたもので、学内を入念かつ定期的に清掃・消毒するよう衛生面できめ細かく指示がなされ、全ての生徒・先生は学内でマスク着用・手洗い・体温測定の徹底、分散登校や曜日によって登校人数を制限するなどソーシャルディスタンスの確保、維持が明記されました。しかし10月に入っても更に休校延長が継続され、一向に再開の目途が立たない状況が続きました。一方でダッカ市内の街並みは従来の人の往来が戻りつつあります。そこで私たちは何とか生徒たちにユーグレナクッキーを定期的に配布出来ないか方策の検討を行い、GENKIプログラム対象校(全66校)に対して配布再開の交渉を進めました。
具体的な配布方法は、1ヶ月に2日間(10日と25日)学内の教室と校庭を開放して、生徒たちにソーシャルディスタンスを保たせながら登校させて、先生から生徒たち一人一人にユーグレナクッキー15日分を手渡すというやり方です。クッキーを受け取った生徒たちには学内で食べるのではなく持ち帰り、自宅で毎日食べてもらうこととしました。1回目の配布再開日を10月25日に設定し、現地スタッフがGENKIプログラム対象校全校と交渉を行った結果、まずは19校の各校長よりこの配布再開に参加するとの表明を受けました。当日に向けて先生や学校関係者の協力を得て、事前に配布用のユーグレナクッキー15袋を各生徒への手渡し用袋に小分けする作業を行い、予め生徒の各家庭へ電話連絡での周知を行いました。ただし直前となって一部の学校では、学校運営委員会(School Management Committee:日本の教育委員会とPTAの機能を合わせたような組織)が「学内で感染予防措置が維持出来ない」と判断を下し、急きょ中止とならざるを得ない事態も生じました。それでも最終的には全16校(登録生徒数:5,504名)を対象として、2,930名(登校率:53.2%)の生徒たちにユーグレナクッキー43,950袋を無事に配布することが出来ました。今回の配布再開校の一つであるBDPシティコロニー小学校のアラウディン校長は次のように語ってくれました。「私の学校の生徒たちは、ほぼ7ヶ月ぶりにユーグレナクッキーを受け取って本当に嬉しそうでした。コロナ禍で休校中にもかかわらず、先生たちは自ら進んでクッキーを配布する業務を引き受けてくださり、生徒たちが栄養豊富な食べ物を手にする手助けをしてくれました。その結果、生徒たちはクッキーを久しぶりに味わうことが出来たのです。」今後もコロナ禍による休校期間が継続されたとしても、ユーグレナクッキー配布再開に賛同するGENKIプログラム対象校の学校を増やすことで、少しでも多くの子どもたちに届けられるよう活動を進めてまいります。
写真-1:クッキー配布の様子(ハミム小学校①)
写真-2:クッキー配布の様子(ハミム小学校②)
写真-3:クッキー配布の様子(アイデアルカデット小学校)
写真-4:クッキー配布の様子(モニプール小学校)
写真-5:クッキー配布の様子(BDPシティコロニー小学校)
写真-6:クッキー配布の様子(ロングドゥヌゥ小学校)
株式会社ユーグレナ
海外事業開発部 / バングラデシュ事務所