石垣島ユーグレナを用いた当社の基幹ブランド「からだにユーグレナ」から、新たに「子どもの栄養サポート」シリーズが誕生。2024年8月に第一弾商品として2種類のドリンクを発売、9月にはふりかけをリニューアル発売しました。そして11月に発売するのが、いつものご飯やおかずに加えるだけで、お子さまの脳の働きや身体の成長に大切な「鉄分」とお魚の「DHA・EPA」、59種の幅広い栄養素をおいしく摂れるおだし「からだにユーグレナ お料理に入れるユーグレナ」です。
今回は、本商品の企画・マーケティング担当の中野が、開発背景や商品に込めた想いなどについて語りました。

“石垣島ユーグレナ×かつおだし”で広がるおいしさと栄養

―まずは「からだにユーグレナ お料理に入れるユーグレナ」を簡単にご紹介お願いします。

中野:本商品は、普段の料理に加えるだけで、鉄分とDHA・EPAを含む59種の栄養素を、かつおだしの味わいでとれる、無添加・国産の「栄養まるごとおだし」です。おだしの使い道として一番身近なお味噌汁はもちろん、我が家の子どもたちに人気だったのは、おくら納豆とカレーうどん。このおだしを入れると、ぐっとうま味が増すので、子どもたちも美味しそうに食べていました。

※ 化学調味料・保存料・香料無添加

―なぜお子さま向けの新商品として、「おだし」という形になったのでしょうか。

中野:実は最初は、「子どもの栄養サポート」シリーズで子どもが溶かして飲むタイプのパウダーを検討していました。既にドリンクタイプでフルーツミックスといちごミックス味がありましたので、次は子どもたちが大好きなココアやチョコレート系の味わいのパウダードリンクが良いのではないかと考えていたんです。今となっては全く違う商品ですね(笑)。そこで、ココアやチョコレート系のドリンク、お菓子、調味料の3択にして顧客調査を実施しました。するとびっくり、ココアやチョコレート系のドリンクは完敗で、ほとんどの方が調味料を選択されたのです。調味料が選ばれた理由として、ドリンクやお菓子はどんなにおいしいものだったとしても、結局は親御さんが食べさせるように努力しなくてはならないし、もし子どもが食べなかったら自分で食べなければならないという、もったいない気持ちになるのがネックだという意見がありました。一方、調味料は料理の際に入れるだけなので、子どもの気持ちに左右されず、自分で調整できるという点が高評価でした。この調査から、「子ども向けだから、子どもが一番好きな味にしよう」という考え方自体がベストではなかったということに気づきました。

調味料のなかでも「おだし」に決めた理由は、日本の赤ちゃんが初めて食べる調味料であり、その上、石垣島ユーグレナの素材そのものの味も活かせると考えたからです。石垣島ユーグレナは藻類の一種で、特徴的な香りがあり、これまでも味づくりには工夫が必要でした。そこで今回は、むしろこの香りを活かした商品にできないかと考えたんです。これは過去にも多くの企画担当が挑戦してきたことで、昆布茶やバジルペーストなどいろいろな企画が生まれたのですが、代表的な商品になるには至らなかったという経緯があります。ただ、石垣島ユーグレナには藻類由来のうま味成分が豊富に含まれるので、おだしならそれを引き出せるのではないかと考えたんですね。実際、かつおだしと組み合わせたことで、より深みのある味わいになり、栄養豊富かつ、おいしい本格おだしが完成しました。
また、だし粉末という新たな形状での商品開発は当社にとっても初めての挑戦で、多くの試行錯誤を重ねましたが、2年以上の開発期間を経て、ついに商品化にたどり着くことができました。

自身の子育て経験から生まれた「徹底的に親御さんに寄り添う姿勢」

―本商品を開発するにあたり、一番大切にしたことをお聞かせください。

中野:商品開発のなかで、300人以上の子育て世代の方にインタビューを含む調査を行ったのですが、共通していたのが、みなさん忙しいなかでお子さんになんとか栄養を摂ってもらおうと試行錯誤しているということです。特に偏食気味のお子さんや、発達状況に心配のあるお子さんの親御さんの悩みは切実でした。私自身も2児の母ですが、小食の5歳の長男とイヤイヤ期まっさかりの2歳の次男の食事の準備に翻弄される毎日です。そのためどの方のお話にも共感しかなく、自分の子どもを比べてしまったり、自分のせいで子どもがこうなのではないかと何となく抱いている罪悪感は、同じ親としてもとても胸に刺さるものがありました。食の悩みに限らず、育児というものは正解がないはずなのに、「本当はこうしなくてはならないのに、自分はできていない」といった思い込みで親御さん自身が追い詰めてしまうシチュエーションは多々あるものだと思っています。だからこそ、お子さんの食で悩んでいる親御さんにとことん寄り添う商品を作りたいと思ったのです。おだしなら普段の料理に加えるだけなので、手間なく栄養価を高めることができますし、できあいのものを食べさせているという罪悪感もありません。また、お子さんが飽きずに続けられるので、継続的に栄養を摂っていただける商品になったと感じています。

「からだにユーグレナ お料理に入れるユーグレナ」を使った素うどんとおにぎりを食べる中野の子どもたち

―今回は石垣島ユーグレナの栄養価に加え、鉄分とDHA・EPAもしっかり摂れるものになっていますが、なぜこのようなコンセプトにしたのでしょうか。

中野:商品開発の調査で見えてきたことなのですが、お子さんの食について悩みが深い方ほど、具体的な成分名をおっしゃる方が多く、特に鉄分とDHA・EPAは課題として挙げる方が多かったのです。これらは子どもの成長にも大切で、たくさん摂らせたい栄養でありながら、実は食品から摂取するのは難しいのが現状です。例えば、レバーのような子どもには食べにくいものや、魚のような調理に手間がかかるものは、なかなか日常的に摂取しにくいと感じる親御さんが多くいらっしゃいました。しかし、子どもにサプリメントを毎日飲ませるのも、なんとなく抵抗がある。その点、無添加で国産のこだわりのあるおだしであれば、どんなお料理にも使えて、自然に栄養を摂り入れることができます。もともと鉄分とDHA・EPAは石垣島ユーグレナにも含まれていますが、国産かつおやイワシ、酵母などをまるごと使用することで、これらの栄養素がさらに増量され、親御さんたちが求める量を補えることができました。

お子さんの食で悩んでいる親御さんに寄り添う商品を作りたいと語る中野

研究成果を活かした商品開発で信頼を獲得したい

―これからの「子どもの栄養サポート」シリーズについて、展望を聞かせてください。

中野:石垣島ユーグレナは栄養に恵まれた素晴らしい食材でありながら、ワカメや昆布などと同じ藻類の仲間なのに虫と勘違いされたり、まだまだ広く知られているものではありません。よくわからないものを大切なお子さまに食べさせるのは抵抗があるという親御さんもいらっしゃると思います。そのなかで、みなさまにどうやって信頼いただくかというのが、これらからの私たちにとって課題だと思っています。一つ大きな武器として自負しているのが、私たちは研究に強いということ。子ども向けの研究も引き続きしっかり行うことで、ただの栄養豊富なスーパーフードというだけでなく、研究実績の伴っている素材であるということを伝えていきたいですね。

子どもの食の問題は、ご家庭の環境も垣間見えるセンシティブな話題でもあります。私自身も、小食な長男を見た他の方から「お子さん細いね」と言われると、自分が責められているような気がしてしまうこともあります。でも、そんなことに悩むよりも、子どもと笑顔でいられる時間を大事にしたいし、そんな社会を作っていきたい。私たちの商品で、悩めるたくさんの親御さんたちに、少しでも子育てを楽しむ時間を増やしていただきたいです。そんな想いで、引き続き商品開発を進めていきたいと思っています。

中野の想いが詰まった手紙も商品とともにお届けします

『からだにユーグレナ お料理に入れるユーグレナ』の商品情報はこちら

からだにユーグレナ「子どもの栄養サポート」シリーズの新商品の第二弾として、おだしの新商品が誕生しました。普段の料理に加えるだけで、鉄分やDHA・EPAを含む子どもの成長に大切な栄養がたっぷりと摂れるこのおだしには、担当の中野の強い想いが詰まっています。300人を超える親御さんたちの声に耳を傾け、自らの子育て経験を通じて、親御さんの立場に寄り添う視点から生まれた商品。
親子での食事を通じて、少しでも楽しい時間が増えること。親御さんの気持ちに寄り添い、お子さまの健やかな成長をサポートできるよう、私たちの開発は続いていきます。

<プロフィール>
中野 きりは(なかの きりは)

名古屋大学大学院卒業後、食品メーカーで食品原料の研究と営業を経験。営業先として訪問したことをきっかけに、2016年8月にユーグレナ社へ入社。ユーグレナブランドの食品商品全般の開発を担当し、途中産休育休を2回取得。現在はサステナブルブランド戦略室で食品の企画・マーケティングを担当している。

文/福光春菜