孤児を育てる“カディザお母さん”の献身【2024年2月の活動報告】
今月のレポートでは40年にわたり孤児の少女たちを支えてきた、GENKIプログラム提携校を運営する“お母さん”をご紹介いたします。
1.孤児を育てる“カディザお母さん”の献身
バングラデシュの首都ダッカに、ダッカ・アフサニア・モヒラ・ミッション(DAM)というGENKIプログラム提携校があります。DAMは少女の孤児院で、カディザさんという女性が、この施設の運営を40年間も続けてきました。
カディザさんは、1983年、16歳という若さで小さな孤児院を立ち上げました。周囲の助けも得られない中、多くの困難に直面したにもかかわらず、「孤児となった少女たちを守りたい」という強い意志で、10〜15人の孤児の面倒を見始めました。地下水を汲み上げ、食事を作り、子どもたちの世話をする毎日でしたが、疲れ知らずの身体で働き続けました。
最初は小さな施設から始まった孤児院も、40年たった今では6階建ての建物を使用するまでに活動が拡大しました。
カディザさんは子どもたちから、“お母さん”と呼ばれています。そして、現在、孤児院で生活する63人の孤児の幸せのために毎日全力を注いでいます。彼女は食事や入浴から、学習や掃除に至るまで、子どもたちの生活の質を確保しています。
また、カディザさんは、子どもたちに生活の場を提供するだけでなく、裁縫、絵、料理など、生きていく上で必要なスキルも丁寧に教えます。その指導のお陰で、多くの孤児たちが、成長した後、看護師、起業家、教師など様々な職業に就けています。
そして、カディザさんは、孤児院が長期的に運営を行えるよう、地元の支援者に継続的に働きかけも行っています。
DAMのナズマ・アフター副会長は、こう言います。「カディザさんの孤児院に対する、生涯を通した献身には心を打たれます。彼女の無私の姿勢は、多くの子どもたちの人生に深い影響を与えてきました。」
孤児院に受け入れられた時には生後すぐだった赤ちゃんも、今では多くが成人になっています。
その一人に、チャンダさんがいます。カディザさんは訪問者がある度に、大変嬉しそうにチャンダさんの話をしてくれます。カディザさんは、彼女が生後わずか1日のときに孤児として受け入れました。今、チャンダさんは39歳。幸せな結婚をし、3人の子供がいます。夫の家業である布工場を経営し、自身も裁縫が得意です。チャンダさんはカディザさんを本当の母親のように思っています。「カディザお母さんの愛とサポートにはいつも感謝しています。彼女は私を導いてくれる光のような存在であり、母として私を育ててくれたことに、深い恩を感じています」。
カディザさんの元には、このように、成長した少女たちから沢山の幸せな近況が届いています。
カディザさんは2017年にユーグレナクッキーのことを知り、GENKIプログラムに参加することを決めました。
カディザさんは、「ユーグレナクッキーを配ることで、私が世話をしている子どもたちの笑顔を見ることが、私の最大の喜びです」と話してくれました。
カディザさんは、これからも孤児院が発展し、恵まれない地域の孤児たちにより多くの支援が行き届くことを願っています。彼女の願いは、地域との関係を強化しながら子ども達の権利を守り、孤児院が何世代にもわたって受け継がれていくことです。
GENKIプログラムは今後も子どもたちを支援してまいります。
2. 2024年2月の活動報告
2月はGENKIプログラム対象校のうち、95校の約11,000人に対し、21万食のユーグレナクッキーを配布しました。。
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い致します。