多くの食材が旬を迎える季節。おいしくて、つい食べ過ぎてしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか?必要以上に食べてしまう食事習慣は肥満へも影響することが知られていますが、この食事習慣には遺伝的な要因が関わっていることが報告されています。
ユーグレナ社では、ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストの遺伝子解析サービスのゲノムデータをもとに、食事に対する自制力に関わる遺伝子項目を解析し、「食べ過ぎてしまう傾向が高めの遺伝子タイプが多い出生地(都道府県)ランキング」を公開しました。
■ 食事に対する自制力に関わる遺伝子項目とは?
今回対象にしている項目「食事に対する自制力(SNP:rs1726866)」は、食べ過ぎてしまう傾向が高いかどうかに関する遺伝子型で、次の3つのタイプがあります。
- 食べ過ぎの傾向が高めのタイプ(遺伝子型:TT)
- 食べ過ぎの傾向が一般的なタイプ(遺伝子型:CT)
- 食べ過ぎの傾向が低めのタイプ(遺伝子型:CC)
今回の調査では、この遺伝子(SNP:rs1726866)の型のなかで、「食べ過ぎの傾向が高めのタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人の割合を出生地(都道府県)別に算出し、数値化しました。
■ トップ10に日本海側が7県もランクイン!「食べ過ぎてしまう傾向が高めの遺伝子タイプ」が多い都道府県ランキング
![食べ過ぎてしまう傾向が高めの遺伝子タイプが多い出生地ランキングTOP10 1位山梨県](https://www.euglena.jp/wp_02/wp-content/uploads/2022/10/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%8810_%E9%A3%9F%E3%81%B9%E9%81%8E%E3%81%8E%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%86%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97.jpg)
ゲノムデータの解析結果による、食べ過ぎの傾向が高めの遺伝子タイプの人の割合が相対的に高い都道府県は、1位 山梨県、2位 香川県、3位 富山県、4位 長崎県、5位 広島県、6位 福井県、7位 新潟県、8位 福岡県、9位 鳥取県、10位 山形県という結果になりました。トップ10に日本海側の7県が入り、全ランキングで見ると西日本エリアが上位に多いという傾向が分かりました。
![](https://www.euglena.jp/wp_02/wp-content/uploads/2022/10/%E5%9C%B0%E5%9B%B3_%E9%A3%9F%E3%81%B9%E9%81%8E%E3%81%8E%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%86%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97-1.jpg)
【全ランキング結果はこちら】
![食べ過ぎてしまう傾向が高めの遺伝子タイプが多い出生地(都道府県)ランキング1位から47位](https://www.euglena.jp/wp_02/wp-content/uploads/2022/10/%E5%85%A8%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0_%E9%A3%9F%E3%81%B9%E9%81%8E%E3%81%8E%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%86%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97-1.jpg)
【調査概要】
調査方法:ゲノムデータの解析をもとに調査
調査対象:「ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス」、「ジーンクエストALL」の利用者
対象者数:ゲノムデータ:21,371人
調査時期:2020年5月
調査項目:ゲノムデータ:「食事に対する自制力(SNP:rs1726866)」の項目について、「食べ過ぎの傾向が高めのタイプ(遺伝子型:TT)」の割合を都道府県ごとに算出
■ 日本人の約2割が「食べ過ぎの傾向が高めのタイプ」
遺伝子解析項目「食事に対する自制力(SNP:rs1726866)」は、米国メリーランド大学の研究グループにて行われた研究を基にしています。この研究では、ヨーロッパ系の成人約730人を対象に、「自己制御(体重を気にして少なめに食べる)」「過食(心配事など外的刺激で食べ過ぎる)」「空腹(自覚的な空腹感の強さ)」の3要因を尋ねる食行動質問票の回答と遺伝子の関連を調べました。その結果、特に女性において、食べ過ぎの傾向にrs1726866という遺伝子型が関連していることが報告されています。
※今回の発表では「食べ過ぎの傾向が…」と表記していますが、男性ではその関連はほとんど見られなかったため、当社の遺伝子解析サービスにおいては「女性では食べ過ぎの傾向が…」と表記しています。
遺伝子解析項目「食事に対する自制力(SNP:rs1726866)」に関して、日本人の22.1%の遺伝子型が「食べ過ぎの傾向が高めのタイプ(遺伝子型:TT)」、45.3%の遺伝子型が「食べ過ぎの傾向が一般的なタイプ(遺伝子型:CT)」に該当します。つまり、ランキング下位の都道府県の出身であっても、「食べ過ぎの傾向が高めのタイプ(遺伝子型:TT)」に当てはまる方もいらっしゃいますので、ご自身のタイプが気になる方は、ぜひこの機会に「遺伝子解析サービス」でチェックしてみてください。
![株式会社ジーンクエスト 取締役副社長 岩田 修](https://www.euglena.jp/wp_02/wp-content/uploads/2022/02/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%86%99%E7%9C%9F_%E5%B2%A9%E7%94%B0.jpg)
取締役副社長 岩田 修
今回、調査の対象とした遺伝子は、味覚の中でも特に苦味の感じやすさに関与していることが分かっています。食べ過ぎてしまう傾向が高めのタイプの方は、「苦味を感じにくい」タイプの方になるのですが、そういった味覚に対する違いが食べ過ぎるかどうかにも関与しているのかもしれません。また、日本の各地域において、そういった味の嗜好性がもととなり、地元料理や特産品にも特色があるかもしれないと想像が膨らむ結果となっています。
【ユーグレナ・マイヘルス遺伝子解析サービスとは】
個人の健康リスク・体質の遺伝的傾向・祖先のルーツについて300項目以上の遺伝子型を解析するサービスです。太りやすさなどの体質や、がん・糖尿病などの病気発症リスクに関する遺伝子情報、病気の予防のためにできることをチェックできます。詳しくはこちらをご覧ください。
![](https://www.euglena.jp/wp_02/wp-content/uploads/2022/10/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%81%B8%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%80%80%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9-2.jpg)