新たな地域、コミラ県でのユーグレナクッキー配布開始
【2022年3月の活動報告①】
1.2022年3月の活動報告
3月はGENKIプログラム対象校101校のうち98校の約11,000人に対し、23.6万食のユーグレナクッキーを配布しました。
2.新たな地域でのユーグレナクッキー配布開始
GENKIプログラムは、2014年開始当初は首都ダッカのみでユーグレナクッキーを配布していました。2018年からは地方展開し、現時点で64県中13県まで拡大しています。今月は、今年2月にGENKIプログラムを参加したアマルマ教育財団が運営する学校(コミラ県)と、その地域の様子をご紹介します。
コミラ県は、ダッカから車で南東におおよそ3時間の場所に位置します。バングラデシュの主要産業は農業や繊維業ですが、ここでもこれらの産業が盛んです。GENKIプログラム対象校の家庭の多くは農業を営み、米や小麦、玉ねぎ、芋、トウモロコシ、バナナなどを栽培しています。
コミラ県で農業を営む家庭の平均世帯月収は、約18,000円と言われています。一方で、ダッカのスラム街の平均世帯月収は、約26,000円です。同じ国でも地域により収入に差があり、生活環境も異なることが想像できます。
特にダッカと異なる点は、住環境です。コミラ県では、竹やトタンで造られた家屋が道端に連なっており、ガスが普及していないので木や竹で火を起こして調理をする家庭がほとんどです。
また、生活用水である飲料水は、管井戸からくみ上げて使用する家庭が多く、洗濯をしたり体を洗ったりする際は、川の水を使用しているそうです。トイレは屋外にあり、トタンで簡易的に囲まれていて、生活インフラが脆弱であることが分かります。
今回新しくGENKIプログラムの対象校となったアマルマ教育財団が運営する学校の壁は、主にブリキを活用し、屋根はトタンを使用しています。ダッカのスラム街にある学校と比べ、近隣の建物と密接していないため日当たりがよい特徴がありますが、質素な建物です。子どもたちはこのような環境で、生活し学んでいます。
アマルマ教育財団は2015年2月にダッカで設立された財団で、「階級、宗教、人種に関係なく、あらゆる立場の人たちに寄り添うこと、慈愛の精神をもって彼らの権利と尊厳を確立すること」を理念としています。GENKIプログラムの現地スタッフは、彼らが子どもたちの栄養問題に関心があることをソーシャルメディアなどで知り、同財団の担当者にコンタクトしました。
その後、実際に現地スタッフが学校を訪問し議論を重ねた結果、GENKIプログラムの目的や意義に賛同いただき、同財団が運営する3校の合計200人の子どもたちにユーグレナクッキーを配布することになりました。本プロジェクト総費用のうち、1袋あたり約4円をアマルマ教育財団に支援いただくことで合意しました。
同財団の責任者の方は、「子どもたちには健やかに育って欲しいため、栄養価の高い食べ物を提供したいと模索していたところ、GENKIプログラムのことを知りました。 1袋約4円という手頃な値段で、子どもたちが栄養豊富なユーグレナクッキーを食べられることに魅力を感じ、導入を決めました。」と語ってくれました。
2017年9月から始まった3タカモデルは、活動費の一部として1袋あたり約4円を支援者が負担する取り組みです。今回ご紹介したアマルマ教育財団を含め、3月末時点で登録対象校101校の内67校、対象人数約14,000人の内、半数以上の約7,600人がこのモデルに参加しており、3タカモデルは着実に拡大しています。
3月の活動報告の続きはこちら
GENKIプログラム対象校児童のスマートフォン活用状況 【2022年3月の活動報告②】
本レポートでは今後もさまざまな視点から、GENKIプログラム対象校に通う子どもたちの様子を発信していきます。
引き続きのご支援をよろしくお願い致します。